2026.03.12鶴居村で「美しい村 to Table」開催 ― 羊料理と生産者の物語を通して地域を体験する特別な食のイベント ―

2026年3月7日・8日、北海道鶴居村のオーベルジュ「ハートンツリー」にて、食と地域体験を組み合わせたイベント「美しい村 to Table」が開催されました。

この取り組みは、「日本で最も美しい村」連合の公式事業として企画されたものではなく、加盟町村で暮らす若手住民たちの交流の中から生まれた企画です。
各地域で地域づくりに取り組む住民同士のつながりをきっかけに、「食」を通じてその土地の自然や文化、営みを体験できる場をつくろうという思いから始まりました。

会場となった鶴居村では、オーベルジュ「ハートンツリー」の服部大地シェフを中心に、生産者や料理人が連携し、羊一頭を余すことなく味わう特別な食体験が用意されました。


羊と土地を味わうランチ

3月7日の昼には、羊飼い・酒井伸吾さん(羊まるごと研究所)を迎えたランチが開催されました。

酒井さんは、日本ではまだ数の少ない国産羊の生産に取り組む羊飼いで、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」にも出演されています。

ランチでは、モンゴルの羊料理などを味わいながら、羊の文化や飼育の背景についての話を聞く機会が設けられました。
羊の生態や羊肉の特徴、羊を育てる仕事についての解説もあり、参加者にとって羊という食材を深く知る貴重な時間となりました。


鶴居村の自然を料理に取り込んだディナー

夜には、羊一頭と鶴居村の食材を活かした特別コースが提供されました。

料理を担当したのは、

・東京・押上のレストラン「古朽」 清藤シェフ
・鶴居村「ハートンツリー」 服部大地シェフ

の2人の料理人です。

今回の料理で印象的だったのは、鶴居村の自然そのものを料理の中に取り込んでいたことでした。

例えば、

・レストラン前に自生する熊笹で羊肉を包んで蒸し上げる料理
・敷地内の土と卵白を使い、塩釜のようにして羊肉に火を入れる料理
・鶴居村の松の香りを取り入れたカクテル

など、土地の素材や風景を取り入れた料理が提供されました。

地域の自然と料理が一体となった、印象的なコースとなりました。


羊一頭を余すことなく味わう

今回使用された羊は、北海道白糠町で育てられた国産羊です。

日本では羊肉の多くが輸入に頼っており、国産羊は非常に希少です。

この貴重な羊を、

・骨はスープに
・肉はメイン料理に
・内臓まで含めて

羊一頭すべての部位を余すことなく一つのコースに仕立てる料理が提供されました。

料理を味わいながら、酒井さんによる羊の解説も行われ、羊の生態や生産の背景について理解を深める機会となりました。

参加者からは、

「こんな羊の食体験は初めて」
「これほど貴重な食体験はなかなかない」

といった声も聞かれ、特別な時間となりました。


食を通じて地域を知る

「美しい村 to Table」は、単なる食イベントではありません。

料理の背景にある

・地域の自然環境
・生産者の仕事
・土地の文化
・地域の暮らし

を知りながら食を体験することで、その土地の魅力をより深く感じてもらうことを目指しています。

今回の鶴居村の取り組みも、生産者、料理人、そして地域住民の連携によって実現したものです。


今後の展開

今回の鶴居村での取り組みをきっかけに、「美しい村 to Table」は今後も加盟地域での開催が計画されています。

現在、香川県まんのう町や山口県阿武町などでの開催が検討されており、それぞれの地域で地元の食材や生産者、料理人と連携し、その土地ならではの食と体験を提供する取り組みが進められています。

「日本で最も美しい村」連合では、こうした取り組みを通じて、地域の自然や文化、暮らしの魅力を多くの人に伝えていきたいと考えています。