旧仲南町帆山地区において、約30数年前から、ひまわりを栽培して、景観として町を美しくするばかりか、種を収穫してしぼり、「ひまわりオイル」を製造しています。将来の地域体制を考え、「自分達の集落は自分達で守る」をスローガンに、高齢化等による担い手不足を解消するため、新たな営農活動組織である農事組合法人「ほのやま」を設立し、農地の利用権設定や作業受託等に積極的に取り組み、ムリ、ムダ、ムラの解消に努めてきました。さらに次世代の担い手についても、この法人の中から育成に向けて取り組み、平成25年(1950)からは地区内の官地などの草刈なども年3回組織全体で実施している。こういった取り組みは県内においても先駆けであり、地域の建設会社がオペレータとして農作業を行い、高齢化となった地域において存在感を増しています。
そういった中で、ひまわり栽培は、休耕田を活用した地域おこしとして、平成元年(1989)から0.2haの農地に地元住民らが作付けをはじめ、平成12年度(2000)からは5haを超える田畑で作付けし、あわせて、7月上旬に「ひまわりまつり」を開催するようになりました。そこでは、写生大会やバザー、フォトコンテスト、地域内特養施設の入居者のひまわり畑散策ボランティアなど、地域が主体となって様々な人や物をまきこんだものとなりました。そういった地域の方の努力により、その取り組みが評価され、平成25年には、むらづくりの部門で農林水産大臣賞を受賞しました。
現在(令和2年実績)は、まんのう町内で約17haの栽培面積となり、今では夏の風物詩となって県内外から観光客も大勢訪れるようになっています。
また、結婚記念の写真を撮影したり、近くを走る観光列車と撮影したりするなど、様々な人々が多様な楽しみ方をしています。
さらに、今年から、夏の花であるひまわりの時期だけでなく、2月から3月にかけての時期に菜の花を植え付けることで、夏のひまわりだけでない、冬から春にかけての時期も花を愛でることができるように計画しています。
後世に残したい景観風景として、「池坊逍遥百選」にも選ばれました。