「みどりの風が吹く疎開のまち」智頭町(ちづちょう)は、鳥取県の東南に位置し、西と南は岡山県に接しています。周囲は1,000m級の中国山脈の山々が連なり、その山峡を縫うように流れる川が合流し、千代川となり、日本海に注いでいます。その昔から、長い歳月を経て、鳥取砂丘を育んだ源流のまちです。まちの総面積の9割以上が山林で、スギをはじめとする見渡すかぎりの緑が一面に広がります。智頭林業の植樹の歴史は、350年以上といわれ、町内には「慶長杉」と呼ばれる樹齢300年以上の人工林が残り、吉野・北山に並ぶ歴史ある林業地として、全国的にも高い評価を受けています。また江戸時代から県内最大の宿場町として栄え、藩主の止宿の場所である御茶屋の他、奉行所や制札場が置かれていました。往時の歴史と文化を色濃く残し、遙か昔に刻まれた時間がみどりの風とともに語りかけ、人々をどこか懐かしくさせるまちです。