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わたしたちの美しい村づくり

川根本町が特に力を入れている分野

【 観光促進 】

閑散期(冬季)における集客コンテンツの開発

川根本町は、レジャーシーズンの春・夏や紅葉シーズンの秋は多くの観光客が訪れる一方で、観光コンテンツが少ない冬季においては集客に苦慮している。
こうした中、すでに存在する地域資源をブラッシュアップする形でのコンテンツの開発に、地域一丸となって取り組んでいる。
平成29年からは、「澄んだ星空全国第2位」(平成6年・環境省)に選ばれたこともある自然環境を活かし、臨時夜行列車を秘境駅まで運行して星空観察会を開催する「星空列車」を開催している。このイベントは、国内唯一のアプト式鉄道である「南アルプスあぷとライン」に乗り、ダム湖に突き出た半島にある「奥大井湖上駅」にて下車して星空観察会を行うもので、昨年度は冬の土日を中心とする30日の運行日数において2,211人が乗車している。
また、町内には複数のキャンプ場が点在しているが、大多数では冬季を閉鎖期間となっている。しかし、近年のアウトドア人気もあり、冬季におけるキャンプ需要も高まりを見せていることから、昨年度、町内のキャンプ場にて冬季営業に向けたモニターツアーを開催した。今回のイベントでは、冬のキャンプでは持ち込む荷物が多くなることや温かい食べ物にニーズがあることを想定し、町内の飲食店が鍋やカレーなどの半調理の食事を提供した。こうしたオプションが参加者の好評を得たことから、今後「冬キャンプ」の営業形態を定着化させていくことで、地域全体への経済効果の波及が期待される。

【 移住政策 】

高速通信回線を活用したサテライトオフィスの誘致

平成27年度に整備した光ファイバと高速無線によるネットワーク環境を活かして、都市圏に所在する企業のサテライトオフィスの誘致に取り組んでいる。
多くの若者が進学や就職を機に町外へ転出する中、町内高校生を対象に実施したアンケート調査では「卒業後に居住を希望する場所」は「川根本町以外の静岡県内」が最も多く、その理由は「就職したい企業・業種・職種がない」が上位となっている。
こうした中で、町は県と連携し、首都圏企業の視察を受け入れるなど企業誘致に積極的に取り組んできた結果、平成29年に外資系IT企業のゾーホージャパン(株)が町内にサテライトオフィスを開所した。
また、同社の定着化の支援やさらなる企業の誘致を図るため、町や県、町内事業者、金融機関などの関係者による会議体として「プロジェクトK」を立ち上げた。(なお、本プロジェクトは現在、企業誘致に関することに限らず、「住民が『ずっと住みたい』と思う町をつくる」を目標に、交流人口・定住人口の増加、農業振興などさまざまな地域課題の解決を目指すための組織として発展している。)その後、同プロジェクトでの取組もあり、首都圏に所在するベンチャー企業2社が、相次いで町内にサテライトオフィスを進出している。
こうした企業の進出により、社員やその家族の転入だけでなく、町民の雇用(町内高校からの採用含む)や今まで町内にはなかった職種の創出がなされている。また、町内高校との連携や地元事業者との協業など、さまざまな波及効果も見られる。
なお、進出を決定した(進出先に選ばれた)要因については、企業側からは通信回線の整備といったハード面に加えて「住民の温かさ」が大きかったというような声も聞かれ、地域が一丸となって受け入れる姿勢も一助となったことがうかがえる。